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おススメの旅行ルート

おススメの旅行ルートというと、王道といえば、奈良エリアでは興福寺、東大寺から春日大社を目指すルートが有名ですが、山川出版社発行の『新全国歴史散歩シリーズ』より『奈良県の歴史散歩』(第29巻上、下)から検索してみると、6エリア30ルートが存在しております。 その中で、JRおよび、近鉄奈良駅からのルートを2つご紹介しておきます。

1つ目のルートは、興福寺から、奈良公園を経て氷室神社(氷室発祥の地)に向かい、奈良国立博物館の中を見てそこから、春日神社へとまわり猿沢池へとまわっていくルートです。これは、奈良国立博物館での展示品を見ながら、春日神社への参拝を行うという形を取っております。 ちなみに、奈良公園と奈良国立博物館といった場所は、国宝および重要文化財のほかに、奈良県内の文化財(仏像・彫刻・絵画など)を中心に、収蔵しております。

2つ目のルートは、スタートが春日大社からとなっておりますが、JRおよび近鉄奈良駅からバスで10分以内、そこから10分で行くことができまるので、20分内で春日大社に向かい、そこから若草山山麓に向かっていき、裏側から手向山、東大寺と進み、法華堂から始まります。二月堂を過ぎて、鐘楼を通り過ぎ、南大門に出てから、大仏殿に入るということです。そこからは、正倉院、戒壇院を経て、転害門と進んで、依水園に入るという形を取ります。

このほかにも奈良市のおすすめルートで、私が昔にやってみたルートは、奈良市の近鉄奈良駅からバスで、海流王寺と法華寺に出て、そこからいったん近鉄奈良駅に戻り、近鉄奈良線で大和西大寺駅を経由して、西ノ京駅に降りて、薬師寺と唐招提寺を巡ったルートがあります(この後の平城エリアで紹介)。 日帰りルートでは、格安チケットで行ってみるといいのかもしれませんね。

ほかにも、『奈良県の歴史散歩』から、大和路エリアからもルートを2つご紹介しておきます。 
一つ目は、天理駅を起点とするルートです。このルートは天理駅を出てから石上神社にバスで向かいます。そこから、徒歩で西山古墳、内山永久寺跡、西および東乗鞍古墳を経て、夜都岐神社および大和古墳群を廻っていくルートです。ハイライトは『古事記』にも登場する第12代天皇景行天皇を埋葬した古墳と、崇神天皇古墳の2か所です。古代史のロマンを感じたい方は、このルートもありかもしれません。 

ちなみに、このルートは柳本で天理行のバスにも乗ることができます。1時間に1本しかありませんが、電車も同じで1時間に1本しかないので同じかも知れません。 続いてのルートは、今度は天理駅からではなく、大和郡山の中心地である近鉄郡山駅から郡山藩の城下町を巡るルートがあります。これに奈良県立民俗博物館や、矢田寺などを入れて巡るのもおススメかもしれません。 さらには、近鉄大阪線の河内山本駅で信貴線に乗り換えてケーブル経由で、朝護孫子寺と信貴山を巡り、宝山寺から近鉄生駒駅に抜けていくルートもあります。

明日香・橿原エリアでは、王道が飛鳥史跡郡を巡るというルートが定番ですが、『奈良県の歴史散歩』では、様々なルートを紹介しています。そのうち気になったルートを5つご紹介します。
一つ目は近鉄大阪線と橿原線のジャンクション駅となる大和八木から、橿原神宮前駅行(特急を除く)に乗り込み、二つ先となる畝傍御陵前駅で下車して、奈良県立橿原考古学研究所併設の付属博物館に入り、そこで展示物の見学していき橿原神宮と、久米寺に入って、橿原神宮前駅に至ります。実は、ここで終点ではなく、この後で、千塚資料館にバスで向かい、そのあとは古墳群を巡って、吉野線岡寺駅より電車で橿原神宮前駅に戻るというルートです。特に後半に入ってくる古墳群には『古事記』の記述がある宣化天皇の葬られた天皇陵もあり、見ごたえ十分な内容かもしれません。

このルート以外にも、本薬師寺跡を巡るルートもあります。このルートは、前半は奈良県立橿原考古学付属博物館を出てからのルートが変わります。ここから本薬師寺跡、藤原京跡などを巡って、近鉄耳成駅を経て大和八木駅に戻るというルートです。 

次は、飛鳥エリアから、飛鳥寺を含めたルートで、近鉄橿原線と南大阪線のジャンクション駅である橿原神宮前駅からスタートし、向原寺と甘樫丘、飛鳥資料館を経て、飛鳥寺跡へ向かっていき、飛鳥の史跡を見てから、岡寺を目指して急いだ後、橘寺に回って、近鉄吉野線岡寺駅に回ってゴールとなります。

もう一つの飛鳥エリアルートは、近鉄橿原神宮前駅から吉野線飛鳥駅まで電車を利用し、そこから欽明天皇御陵と天武・持統天皇御陵を見た後、高松塚古墳に行くのですが、高松塚古墳は平成21(西暦2009)年に復元工事が完了し、公開されているそうです。高松塚古墳からは、檜隈神社を経て、飛鳥駅に戻りそこから電車でもと来た道を戻っていくというものです。 どちらも、古代の日本を歩いてみるということでいえば、いい観光ルートかもしれません。
ほかにも、吉野エリアに目を向けた観光ルートのほか、室尾、長谷といった観光ルートもあります。それについては、また後ほどご紹介します。お楽しみにしておいてください。 

(参考文献:『新全国歴史散歩シリーズ 奈良県の歴史散歩』上下より)

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